福岡市で新築戸建てを建てる際、給水工事の見積書に「φ20mm水道メーター設置」と記載されていても、その意味や必要性が分からず戸惑う方は少なくありません。
水道メーターは、水道使用量を計測し料金を算定するための計量器であり、計量法で8年ごとの交換が義務付けられており、口径(φ13mm・φ20mm・φ25mm)の選定を誤ると、水圧不足や過剰な加入金負担が生じます
そこで、この記事では福岡市指定給水装置工事事業者であり一級土木施工管理技士の視点で、水道メーターの仕組み・構造、口径の選び方、所有区分(福岡市所有・個人所有)、計量法による交換時期と費用負担まで詳しく解説します。
水道メーターの基礎知識を理解することで、給水工事の見積内容を正しく判断でき、口径選定の失敗を防げるようにしてください。
水道メーターとは?役割と計量法上の位置づけ
水道メーターは、給水管を通じて供給される水道水の使用量を計測する計量器のことです。福岡市では、すべての給水装置に水道メーターの設置が義務付けられており、新築・既設改造を問わず給水工事の際に必ず設置します。
主な役割は「水道料金の算定根拠の提供」と「漏水の早期発見」の2つです。
水道メーターの役割

水道メーターの第一の役割は、水道料金の算定根拠を提供することです。福岡市では2カ月に1度の検針により水道使用量を計測し、使用量に応じた水道料金が請求されます。水道メーターがなければ使用量を正確に把握できず、公平な料金徴収ができません。
第二の役割は、漏水の早期発見です。家中の蛇口をすべて閉めた状態で水道メーターのパイロット(銀色の回転盤)が回り続けている場合、給水管のどこかで漏水が発生している可能性があります。水道メーターを定期的に確認することで、漏水による水道料金の急増や建物への被害を未然に防げます。
計量法上の位置づけ(特定計量器)
水道メーターは、計量法で「特定計量器」に指定されています。特定計量器とは、取引・証明に使用される計量器のうち、計量の正確性を法的に担保する必要があるものです。水道メーターは水道料金の算定根拠となるため、計量精度の維持が法律で義務付けられています。
計量法では、水道メーターの検定有効期間を8年と定めています。水道メーターの計量精度は経年劣化により低下するため、8年ごとに新しいメーターへ交換することで正確な計量を担保します。検定有効期間を過ぎた水道メーターは使用できないため、福岡市水道局が8年ごとに無償で交換を実施しています。
水道メーターの仕組みと構造|パイロット(回転盤)の役割
水道メーターは、給水管を流れる水量を機械的に計測する装置です。最も一般的な羽根車式メーターでは、水が流れると内部の羽根車が回転し、その回転数から水量を算出します。
外側から見える銀色の円盤(パイロット)は水が流れていることを視覚的に確認するための指標であり、漏水チェックの際に重要な役割を果たします。
水道メーターの基本構造

水道メーターは、大きく分けて以下の3つの部分で構成されています。
- 本体ケース:耐久性のある樹脂または金属製のケースで、内部機構を保護します
- 計量部:羽根車とギア機構で構成され、水量を計測します
- 表示部:積算水量を数字で表示し、検針時に読み取ります
給水管から水道メーターに水が流入すると、内部の羽根車が回転します。羽根車の回転数はギア機構によって積算され、表示部に水量(立方メートル)として表示されます。
例えば、表示部に「00123」と表示されている場合、設置以来123立方メートルの水を使用したことを意味します。
パイロット(銀色の回転盤)の役割
水道メーターの中央にある銀色の円盤は「パイロット」と呼ばれ、水が流れている間、常に回転します。パイロットは羽根車の回転と連動しており、水の流れを視覚的に確認できます。
パイロットの最も重要な役割は漏水の確認です。家中のすべての蛇口を閉め、トイレ・洗濯機・給湯器などの水回り設備をすべて停止した状態でパイロットが回り続けている場合、給水管のどこかで漏水が発生している可能性があります。この確認方法を「止水確認」といい、漏水の早期発見に有効です。
福岡市では2カ月に1度の検針時に、検針員がパイロットの回転も確認しています。異常な回転が見られる場合、検針員から漏水の可能性を通知されることがあります。ただし、給湯器の微量な水漏れやトイレのフロートバルブの劣化による少量の漏水は、パイロットがゆっくり回転するため気づきにくいことがあります。
検針時に見る数字の読み方

水道メーターの表示部には、黒い数字と赤い数字が表示されています。黒い数字は立方メートル単位、赤い数字は0.1立方メートル単位(100リットル単位)を示します。福岡市の検針では黒い数字のみを読み取り、赤い数字は読み取りません。
例えば、表示部に「00123」(黒)と「4」(赤)が表示されている場合、123.4立方メートルの水を使用したことになります。ただし、福岡市の検針では123立方メートルとして記録され、赤い数字は次回の検針時に繰り上がります。
検針は2カ月に1度実施されるため、前回の検針値と今回の差分が2カ月間の使用量です。例えば、前回が100立方メートル・今回が123立方メートルであれば、2カ月間で23立方メートル使用したことになります。
水道メーターの設置場所|どこにある?確認方法
水道メーターは、一般的に敷地の道路側に設置された「メーターボックス」の中にあります。メーターボックスは地面に埋め込まれた樹脂製または金属製の箱で、蓋を開けると水道メーターと止水栓が収められています。
福岡市の住宅街では、敷地と道路の境界付近、門扉や玄関の近くに設置されているケースが多く見られます。
一般的な設置場所(メーターボックス内)

水道メーターは、以下の条件を満たす場所に設置されます。
- 道路側で検針員がアクセスしやすい場所
- 凍結のリスクが低い場所(地中に埋設)
- メーター交換作業がしやすい場所
- 建物の外壁から適度な距離がある場所
福岡市南区・早良区・城南区の戸建て住宅では、敷地の道路側、門扉や玄関の脇にメーターボックスが設置されているケースが一般的です。メーターボックスの蓋には「水道メーター」「水」「量水器」といった表記があり、青色または灰色の蓋が多く見られます。
集合住宅(アパート・マンション)では、各戸のメーターボックスが玄関脇や共用廊下にまとめて設置されていることが多く、部屋番号が記載されています。もし、ご自宅のメーターボックスの位置が分からない場合は、管理会社または福岡市水道局に問い合わせてください。
メーターボックスの開け方・確認方法
メーターボックスの蓋は、手で持ち上げるか、マイナスドライバーを使って開けます。蓋の縁に指が入る隙間がある場合はそのまま持ち上げ、隙間がない場合は蓋の端にマイナスドライバーを差し込み、てこの原理で持ち上げます。
メーターボックスを開けると、以下のものが収められています。
- 水道メーター本体(銀色の円盤と数字表示)
- 止水栓(水道メーターの手前にあるバルブ)
- 給水管(水道本管からメーターへの配管)
止水栓は、給水を停止する際に使用するバルブです。メーター交換や給水管の修理の際に、福岡市水道局または指定工事事業者が操作します。個人で止水栓を操作する必要は通常ありませんが、漏水が発生した際の応急処置として止水栓を閉めることで給水を停止できます。
ダイシン施工管理担当(1級土木施工管理技士)メーターボックス内に土砂や落ち葉が溜まっている場合は取り除いてから確認してください。冬季には凍結防止のため保温材が入っていることがあります。保温材を取り除いた後は必ず元に戻してください。
メーターボックスが見つからない場合は、以下の方法で確認できます。
- 福岡市水道局お客さまセンター(電話:092-532-1010)に問い合わせる
- 建物の設計図面・配置図で給水設備の位置を確認する
- 隣家のメーターボックスの位置を参考に、同じような場所を探す
水道メーターの所有区分|福岡市所有と個人所有の境界
水道設備の所有区分は、修理・交換の責任と費用負担に直結する重要なポイントです。境界はメーターの位置であり、メーター本体は福岡市水道局の所有、メーターから宅内側の給水管は個人所有となります。
この区分を正確に理解することで、故障や漏水が発生した際にどこへ連絡し、誰が費用を負担するかを的確に判断できます。
水道メーター本体(福岡市水道局の所有)
水道メーター本体は、福岡市水道局の所有物です。計量法による8年ごとの定期交換は福岡市水道局が無償で実施します(詳細は「交換時期と費用」のセクションで解説)。
メーターの故障が疑われる場合(パイロットが回らない、数字が表示されないなど)は、福岡市水道局お客さまセンター(電話:092-532-1010)に連絡してください。
水道メーター本体が故障した場合の修理・交換費用も、原則として福岡市水道局が負担します。ただし、個人の過失による故障の場合は個人負担となる可能性があります(具体的なケースは「交換費用の負担」の表を参照)。
参考:福岡市水道局「給水装置の維持管理」
給水管・メーターボックス(個人所有)
水道メーターから宅内側の給水管および給水栓(蛇口)は、個人所有です。これらの設備が故障した場合、修理・交換費用は個人負担となります。給水管の修理・交換は、福岡市指定給水装置工事事業者に依頼してください。
メーターボックスも原則として個人所有です。蓋が破損した場合の交換費用は個人負担となります。ただし、福岡市水道局がメーター交換作業の際に破損させた場合は、福岡市水道局が修理・交換を行います。
給水管の漏水が発生した場合、修理費用は個人負担ですが、水道料金については減免措置が適用される場合があります。地中に埋設された給水管で目視確認できない箇所での漏水の場合、福岡市水道局に申請することで水道料金の一部が減免されることがあります。
所有区分で何が変わる?(修理・交換の責任)


所有区分によって、修理・交換の責任と費用負担が以下のように変わります。
| 設備 | 所有者 | 修理・交換の責任 | 費用負担 |
|---|---|---|---|
| 配水管(道路の水道本管) | 福岡市水道局 | 福岡市水道局 | 福岡市負担 |
| 水道メーター本体 | 福岡市水道局 | 福岡市水道局 | 福岡市負担(過失による故障は個人負担) |
| 給水管(メーターから宅内) | 個人 | 個人(指定工事事業者に依頼) | 個人負担 |
| メーターボックス | 個人 | 個人 | 個人負担 |
| 給水栓(蛇口) | 個人 | 個人 | 個人負担 |
所有区分の境界は水道メーターの位置です。メーターより道路側(配水管・水道本管)は福岡市水道局の所有、メーターより宅内側(給水管・給水栓)は個人所有となります。
ダイシンエンジニアリングは福岡市指定給水装置工事事業者として、給水管の修理・交換、メーターボックスの交換まで対応しております。実際に現地調査を行い、故障箇所を特定し、適切な修理方法を提案します。
所有区分が不明な場合や、福岡市水道局への連絡が必要かどうか迷う場合も、お気軽にご相談ください。
水道メーターの口径|φ13mm・φ20mm・φ25mmの選び方
口径は給水管の太さを表し、一度に供給できる水量に直結します。口径が小さすぎると複数の水回り設備を同時使用した際に水圧が低下し、大きすぎると水道加入金が過剰になります。福岡市の一般的な戸建て住宅ではφ13mmまたはφ20mmが使用されますが、家族構成・水回り設備の数・同時使用率を考慮した適切な口径選定が重要です。
口径とは何か(給水管の太さ)


口径とは、給水管の内径を表す数値で、単位はミリメートル(mm)です。口径が大きいほど一度に多くの水を供給できます。福岡市で使用される主な口径は以下のとおりです。
- φ13mm:単身世帯、小規模住宅
- φ20mm:一般的な戸建て住宅(2〜4人家族)
- φ25mm:大家族、2世帯住宅、小規模店舗
- φ30mm:アパート、小規模マンション
- φ40mm以上:中規模マンション、ビル
口径は水道メーター本体に刻印されています。メーターボックスを開けてメーター本体の側面を確認すると、「13」「20」「25」といった数字が記載されており、これらの数字が口径を示しています。
口径別の適用目安(家族構成・水回り設備)
口径の選定は、家族構成・水回り設備の数・同時使用の頻度によって決まります。以下の表は、福岡市で一般的な戸建て住宅における口径別の適用目安です。
| 口径 | 家族構成 | 水回り設備の数 | 用途例 |
|---|---|---|---|
| φ13mm | 1〜2人 | キッチン・浴室・トイレ・洗面所(計4箇所) | 単身世帯、夫婦2人世帯 |
| φ20mm | 2〜4人 | キッチン・浴室・トイレ2箇所・洗面所・洗濯機(計6箇所) | 一般的な戸建て住宅、2階建て住宅 |
| φ25mm | 5人以上 | キッチン2箇所・浴室2箇所・トイレ3箇所・洗面所2箇所・洗濯機(計10箇所以上) | 大家族、2世帯住宅、小規模店舗 |
一般的な戸建て住宅(2〜4人家族、2階建て)ではφ20mmが推奨されます。φ13mmでも生活は可能ですが、朝の時間帯に家族が同時に洗面所・トイレ・キッチンを使用すると水圧が低下し、2階の水回り設備で水が出にくくなる可能性があります。
2世帯住宅や将来的に増築を予定している場合はφ25mm以上を検討。ただし、口径が大きくなるほど水道加入金が高額になるため、過剰な口径は避けるべきです。
口径選定のポイント(水理計算・同時使用率)
口径選定は、水理計算と同時使用率を考慮して決定します。水理計算とは、給水管内の水の流れ(流量・流速・圧力損失)を計算し適切な口径を算出する方法です。同時使用率とは、複数の水回り設備のうち同時に使用される割合を示す数値です。
例えば、戸建て住宅で水回り設備が6箇所ある場合、同時にすべての設備を使用することは稀です。一般的な同時使用率は30〜40%程度であり、6箇所のうち2〜3箇所が同時使用されると想定します。この同時使用率をもとに必要な流量を算出し、適切な口径を決定します。
口径が小さすぎると、同時使用時に水圧が低下し、以下の問題が発生します。
- 2階の水回り設備で水が出にくい
- シャワーの水圧が弱い
- 洗濯機の給水に時間がかかる
- 食洗機が正常に動作しない
一方、口径が大きすぎると水道加入金が過剰になります。φ13mmの加入金は33,000円ですが、φ25mmは165,000円と132,000円の差があります。そのため、将来的な増設計画がない場合など、過剰な口径は避けるべきです。口径別の水道加入金の詳細については、「福岡市の水道工事費用相場|引き込み・分担金・工事費を公開」をご覧ください、
水道メーターの交換時期と費用|計量法による8年交換
水道メーターは、計量法で定められた検定有効期間(8年)が経過すると、新しいメーターに交換する必要があります。この8年交換は水道料金の算定根拠となる計量精度を維持するための法的義務です。交換費用の負担条件は交換理由によって異なるため、正しく理解しておくことが重要です。
計量法による交換時期(8年)
計量法では、水道メーターを「特定計量器」に指定し、検定有効期間を8年と定めています。水道メーターは内部の羽根車やギア機構が経年劣化により摩耗し、計量精度が低下します。計量精度が低下すると実際の使用量より多く・または少なく計測される可能性があり、公平な料金徴収ができなくなります。
そのため計量法では8年ごとに新しいメーターに交換することで計量精度を法的に担保しています。検定有効期間を過ぎた水道メーターの使用は禁止されており、福岡市水道局が計画的に交換を実施します。
福岡市では、水道メーターの設置年月が記録されており、設置から8年が経過する前に福岡市水道局から交換の事前通知が郵送されます。通知には交換予定日・作業時間・注意事項が記載されています。
交換作業は福岡市水道局または福岡市水道局が委託した業者が実施し、所要時間は15〜30分程度です。交換作業中は一時的に断水が発生しますが、断水時間は5〜10分程度。なお、交換作業後も水道メーターの積算値はリセットされず、新しいメーターに旧メーターの積算値が引き継がれます。
交換費用の負担(福岡市負担 or 個人負担)
水道メーターの交換費用の負担は、交換の理由によって異なります。以下の表に、福岡市負担と個人負担の条件を整理します。
| 交換理由 | 費用負担 | 備考 |
|---|---|---|
| 計量法による8年交換 | 福岡市負担 | 福岡市水道局が無償で実施 |
| メーター本体の経年劣化・故障 | 福岡市負担 | 個人の過失がない場合 |
| 個人の過失による破損(車両乗り入れ、凍結など) | 個人負担 | 修理・交換費用は個人負担 |
| 口径変更を伴うメーター交換 | 個人負担 | 工事費+加入金の差額が必要 |
計量法による8年交換と、メーター本体の経年劣化・故障(個人の過失がない場合)は福岡市水道局が無償で交換を実施します。
個人の過失による破損の代表例は、メーターボックスへの車両乗り入れ・冬季の凍結・建物の増改築工事でメーターを破損したケースなどです。口径変更を伴うメーター交換(φ13mmからφ20mmへの増径など)は個人の都合による工事であるため、工事費と水道加入金の差額が個人負担となります。
メーター交換のみの費用相場
個人負担でメーター交換を行う場合(個人の過失による破損など)、メーター交換のみの費用相場は1〜3万円程度です。この費用にはメーター本体の部材費・交換作業の労務費・諸経費が含まれます。メーターボックスも同時に破損している場合は、メーターボックスの交換費用(5,000〜1万円)が追加で発生します。
口径変更を伴う場合は、上記に加えて工事費・加入金の差額・手数料が別途必要です。詳細は「口径変更が必要になるケース」のセクションで解説しています。
交換作業の流れ
福岡市水道局による8年交換の作業の流れは以下のとおりです。
- 福岡市水道局から交換の事前通知が郵送される(交換予定日の1〜2週間前)
- 交換予定日に、福岡市水道局または委託業者が訪問
- メーターボックスを開けて、旧メーターを取り外す(断水5〜10分)
- 新メーターを設置し、止水栓を開ける
- 水道メーターの動作確認(パイロットの回転・数字表示の確認)
- 作業完了(所要時間15〜30分)
交換作業は原則として立ち会い不要です。ただし、メーターボックスが施錠されている場合や敷地内に入る必要がある場合は立ち会いが必要となります。事前通知に立ち会いの有無が記載されているため、確認してください。
口径変更が必要になるケース|増築・水圧不足の対処法
水道メーターの口径変更が必要になるのは、既設の給水装置では水量が不足するケースです。主な理由は、増築・2世帯住宅化による水回り設備の増加、2階の水回り設備での水圧不足、店舗・事務所への用途変更です。
口径変更には給水管の引き直し工事と水道加入金の差額納付が必要となるため、事前に費用と手続きを確認しておくことが重要です。
増築・2世帯住宅化
既存の戸建て住宅を増築し2世帯住宅にする場合、水回り設備の数が増加するため口径変更が必要になることがあります。
例えば、φ13mmの給水装置で1世帯(キッチン・浴室・トイレ・洗面所の計4箇所)を使用していた住宅に、もう1世帯分の水回り設備(計4箇所)を増設する場合、合計8箇所の水回り設備を同時使用する可能性があります。
φ13mmでは8箇所の同時使用時に水圧が低下し、2階の水回り設備で水が出にくくなる可能性があります。この場合、φ20mmまたはφ25mmに口径変更することで十分な水量を確保できます。
福岡市南区・早良区・城南区では親世帯と子世帯が同居するために既存住宅を増築するケースが多く見られます。増築の際は建築確認申請の前に給水装置の口径変更が必要かどうか確認することを推奨します。
水圧不足の対処法
既設の給水装置で2階の水回り設備(浴室・トイレ・洗面所)の水圧が低い場合、口径変更で改善できることがあります。水圧不足の主な原因は次の2つです。
- 口径が小さすぎる(φ13mmで2階建て住宅に対応できていない)
- 給水管の経年劣化(内部にスケール=水垢が蓄積し、流路が狭くなっている)
口径が小さすぎる場合は、φ13mmからφ20mmに口径変更することで水圧不足を解消できます。ただし、給水管の経年劣化が原因の場合は口径変更だけでは改善しないため、給水管の全面的な引き直しが必要です。
店舗・事務所への用途変更
既存の戸建て住宅を店舗・事務所に用途変更する場合、水回り設備の使用頻度が増加するため口径変更が必要になることがあります。例えば、飲食店に用途変更する場合、厨房での水使用量が多くφ13mmやφ20mmでは不足する可能性があります。
飲食店では厨房での調理・食器洗い・清掃に加えて客用トイレ・手洗いでも水を使用します。これらの設備を同時使用する頻度が高いため、φ25mm以上の口径が推奨されます。美容室・理容室ではシャンプー台での水使用量が多く、φ20mm以上が推奨されます。
用途変更に伴う口径変更は建築確認申請や消防設備の届出と連動するため、事前に福岡市指定給水装置工事事業者に相談し、必要な口径を確認することが重要です。
口径変更の手続きと費用
口径変更には、以下の手続きと費用が必要です。
- 福岡市指定給水装置工事事業者に現地調査・見積依頼
- 口径変更の設計図面作成・福岡市水道局への設計審査申請
- 設計審査の承認後、給水管の引き直し工事・メーター交換
- 工事完了後、福岡市水道局の完了検査
- 水道加入金の差額納付
口径変更に必要な費用は以下のとおりです。
- 給水管の引き直し工事費:20〜40万円(配管延長・道路掘削の有無により変動)
- 水道加入金の差額:φ13mm→φ20mmで44,000円、φ13mm→φ25mmで132,000円
- 福岡市水道局への手数料:設計審査料5,300円+工事検査料2,600円
給水管の引き直しが不要でメーター交換のみで口径変更できる場合は、工事費を5〜10万円程度に抑えられることがあります。ただし、既設の給水管の口径が変更後の口径に対応していない場合は、給水管の全面的な引き直しが必要です。
水道メーターに関するよくある質問
水道メーターに関してよくある質問をまとめておきますので、気になる質問があれば参考にしてください。
- 水道メーターが回りっぱなしです。漏水ですか?
-
漏水の可能性があります。パイロット(銀色の回転盤)が回り続けているかどうかで判断する「止水確認」の手順は、「パイロットの役割」のセクションで詳しく解説しています。
パイロットが回り続けている場合は、福岡市指定給水装置工事事業者に漏水調査を依頼してください。漏水箇所が地中の給水管の場合は目視確認ができないため、専門業者による調査が必要です。
- 水道メーターはどこで確認できますか?
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水道メーターは、敷地の道路側に設置された「メーターボックス」の中にあります。メーターボックスは地面に埋め込まれた樹脂製または金属製の箱で、蓋には「水道メーター」「水」「量水器」といった表記があります。蓋を開けると水道メーター本体と止水栓が収められています。
メーターボックスが見つからない場合は、福岡市水道局お客さまセンター(電話:092-532-1010)に問い合わせてください。
- 冬に水道メーターが凍結しました。どうすればいいですか?
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福岡市では冬季(12月〜2月)に気温が氷点下になる日があり、水道メーターやメーターボックス内の給水管が凍結することがあります。凍結した場合は、メーターボックスの蓋を開けてタオルや布をかぶせた上から、ぬるま湯(40〜50度)をゆっくりかけて解凍してください。
熱湯をかけるとメーターや給水管が破損する可能性があるため、必ずぬるま湯を使用してください。解凍後はパイロットが正常に回転するか確認してください。凍結によりメーターや給水管が破損した場合は、個人負担で修理・交換が必要となります。凍結を防ぐためには、メーターボックス内に発泡スチロールや保温材を入れておくことを推奨します。
- 水道メーターの交換費用は誰が負担しますか?
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計量法による8年ごとの定期交換は福岡市水道局が無償で実施します。ただし、個人の過失による破損や口径変更を伴う交換は個人負担です。負担条件の詳細は「交換費用の負担」の表を参照してください。
- 口径を変更したいのですが、どこに依頼すればいいですか?
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口径変更は、福岡市指定給水装置工事事業者に依頼してください。口径変更には福岡市水道局への設計審査申請・給水管の引き直し工事・メーター交換・完了検査が必要です。これらの手続きは福岡市指定給水装置工事事業者のみが実施できます。
ダイシンエンジニアリングでは、一級土木施工管理技士が現地調査を行い、既設給水管の口径・配管ルート・道路掘削の有無を確認し、適切な口径と工事方法を提案します。口径変更の費用には給水管の引き直し工事費(20〜40万円)、水道加入金の差額、福岡市水道局への手数料が含まれます。
まとめ:水道メーターの理解が給水工事の第一歩
水道メーターは水道使用量を計測し料金を算定するための計量器であり、計量法で8年ごとの交換が義務付けられています。口径(φ13mm・φ20mm・φ25mm)の選定は家族構成・水回り設備の数・同時使用率を考慮して決定する必要があり、口径が小さすぎると水圧不足、大きすぎると加入金の過剰負担につながります。
所有区分の境界はメーターの位置です。メーター本体は福岡市水道局の所有であり計量法による8年交換は福岡市負担で実施されます。一方、メーターから宅内側の給水管・メーターボックスは個人所有であり、修理・交換費用は個人負担となります。この区分を理解しておくことで、故障や漏水が発生した際に福岡市水道局に連絡すべきか、指定工事事業者に依頼すべきかを判断できます。
口径変更が必要になるケースは、増築・2世帯住宅化、水圧不足、店舗・事務所への用途変更などです。口径変更には給水管の引き直し工事と水道加入金の差額納付が必要となるため、事前に福岡市指定給水装置工事事業者に相談し、必要な口径と費用を確認することを推奨します。
ダイシンエンジニアリングは福岡市指定給水装置工事事業者として、水道メーターの設置・口径変更・交換まで対応します。一級土木施工管理技士が現地調査を行い、家族構成・水回り設備の数をヒアリングし、水理計算・同時使用率をもとに適切な口径を提案します。
給水工事の全体的な流れ・手続き・費用については、関連記事を参照してください。
水道メーターの口径選定や交換に関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。






